やまさんの読書ブログ

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『体験格差』今井悠介

 

今井悠介さんの「体験格差」を読みました。

 

私たちが暮らす日本社会には、様々なスポーツや文化的な活動、休日の旅行や楽しいアクティビティなど、子どもの成長に大きな影響を与え得る多種多様な「体験」を、「したいと思えば自由にできる(させてもらえる)子どもたち」と。「したいと思ってもできない(させてもらえない)子どもたち」がいる。そこには明らかな大きな「格差」がある。

その格差は、直接的には「生まれ」に、特に親の経済的な状況に関係している。

 

例えばテレビでフィギィアスケートに感動し子どもが自分もやってみたいと言っても多くの家庭では不可能。

ゴルフも同様。

イチローさんも毎日バッティングセンターに行かせてもらえる環境じゃなければ才能が開花したかどうか分かりません。

 

自分は1回だけ親に習い事をやりたいと言ったことがありますがやらせてもらえませんでした。

「水泳」です。

小学3年生の時に泳ぎのコツをつかんで200メートルとか泳げるようになりました。

中でも平泳ぎはクラスの中でも早いタイムだったような。

夏休みも毎日にように学校のプールに通ってました。

学校の水泳の授業は夏場だけ。

スイミングスクールに通いたいとお願いしたのですがダメでした。

 

親の収入がどれくらいだったのかは分かりません。

学校の授業料は口座引き落としだったと思うのですが、残高が足りなかったのか、担任の先生に黄色い用紙を渡されて封筒に現金を入れて学校へ持っていった記憶。

我が家は貧乏でした。

子どもも4人いたし今から振り返るとお金のかかる習い事は無理だなあと。

 

仮にスイミングスクールに通えたとしても続いていたかどうか分かりません。

年間を通して泳ぐことで体力的には自信がついたのでは。

 

親の経済力はその子の選択肢の幅を狭くします。

お金持ちの子にはある選択肢をそもそも知らないまま大人になります。

更にその子どもにも体験格差は連鎖していく。

 

今回読んだ「体験格差」の中では多くのシングルマザーが登場します。

少ない収入の中で懸命にやりくりして子育てされており、子どもが望むような習いごとをさせるのは厳しい。

 

文化系の習いごとなら地域のコミュニティセンターで開講されている教室を利用する、正規のサッカースクールじゃなくて、地元のボランティアの人が教えているようなサッカー教室に参加するなどの方法はありそう。

 

メジャーリーグの大谷選手が全国の小学校にグローブがプレゼントしました。

本当は野球やりたいのにグローブが買えなかったような子どもにグローブが届くといいな。