やまさんの読書ブログ

やまさんが読んでおもしろかった本を紹介

『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015』橘玲

 

久々に橘玲さんの「お金持ちになれる黄金の拾い方2015」を読みました。

出版から早9年。

誰でも合法的に手に入る黄金の羽根。

本を読んで知識を得て実践した人は黄金を手に入れたことでしょう。

 

最初に読んだ時は資産運用について特に参考にさせてもらいました。

1990年にノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコウィッツの現代ポートフォリオ理論。

「もっとも効率的なポートフォリオとは市場全体に投資することである」

世界株全体に投資するインデックスファンドを購入することでそれなりに金融資産が増えました。

 

今後役に立ちそうなのは「マイクロ法人」の章。

今は会社勤めしています。

お給料をもらっている立場なので諸々のお金を引かれてからの手取りの給料。

自営業者になって法人化して、生活経費を法人経費にする。

このブログを書いているパソコン、紹介している本も経費にできるのでは。

独立する時期が訪れたら改めて読み返しておきたい。

 

一番考えさせられたのは働き方。

 

超高齢化社会の人生設計は「自分の好きな仕事をする」ことしかありません。

 

自分だけのニッチを見つけ、人的資本を最大化する“スペシャル(専門)”に特化し、会社に依存せずに市場から富を得るー知識社会に生きるとは、そういうことです。

 

学校を卒業してから数十年、雇われの身として働いてきました。

多くの理不尽な思いを経験し、今もリアルタイムで職場の人間関係に苦しんでいます。

FIREできるような状態ではないので、今後もあと数十年は何らかの労働をしなければなりません。

それが今やってる仕事でいいのか。

絶対無理です。

今後体力が低下すればよりハードモードに。

 

人生100年時代。

できるだけ長く働き続けるには、好きな仕事をするしかない。

理想は毎日ブログだけ書いて生活できればいいのだけど。

『ザ・ラストダイエット』木村悠

 

木村悠さんの「ザ・ラストダイエット」を読みました。

木村さんはボクシングの元WBC世界ライトフライ級のチャンピオン。

商社に勤務をしながらボクシングを続けていたという異色のキャリア。

ボクシングというと、厳しい減量のイメージ。

お米を食べながら世界チャンピオンになった著者の説明は説得力がありました。

 

パンよりごはん派の自分。

パンでは力が出ません。

昨今の糖質制限ブーム。

ごはんはすっかり悪者になってしまいました。

 

この本の大きな主張は、ごはんの価値を見直そうという内容。

ごはんには、たんぱく質、食物繊維、ビタミンなど多様な栄養素が含まれるという。

美肌効果もあります。

決して糖質の塊というわけではありません。

おかずの品数を少なくして、ごはんとおかずの割合を6:4にすることが推奨されています。

ごはんをしっかり食べていいんです。

 

小腹が空いた時に、つい甘いものを食べたくなりがち。

そんな時は、おにぎりを食べればしのげそう。

おにぎりならどのコンビニでも販売されています。

まずは“間食はおにぎり”を実践してみたい。

『めざせ!ムショラン三ツ星』黒栁桂子

 

黒栁桂子さんの「めざせ!ムショラン三ツ星」を読みました。

黒栁さんは岡崎栄養刑務所勤務の管理栄養士。

メニューを考案するだけではなく、受刑者と一緒に日々の給食を作っているという。

料理をやったことがない男も多い。

調理のイロハを指導しながら。

 

調理なので包丁など刃物も取り扱います。

盗み食いのリスクもあります。

給食を作る担当は普段の素行がちゃんとした優秀な受刑者が選抜されるという。

 

以前に岐阜刑務所の矯正展に行ったことがあります。

その中で刑務所のメニューを食べるコーナーがあって、その時はカレーライスを食べました。

もちろん娑婆のようなスパイスのパンチはなく、子供が食べるような甘口でしたが想像してたよりも美味しかったです。

 

刑務所で提供されるご飯は麦飯。

規定により「米7:麦3」で決まっているそうです。

昔は麦飯っていうと貧しいネガティブなイメージがありましたが、現代ならヘルシー。

 

我々娑婆の人間にとっても食事の時間は楽しみ。

食事があるから嫌な仕事も我慢して頑張れる。

受刑者にとって、いかに給食の時間がいかに大切かは容易に想像されます。

厳しい制約の中で栄養バランスを考えいかに美味しい給食を作るか。

著者の奮闘ぶりを興味深く読ませてもらいました。

 

食材のカットも均等になるようにとても気を遣うそうです。

身長が180センチ以上あると主食が加算される仕組みがあるという。

「A180」と区分されて。

179センチの受刑者はさぞ歯がゆい気持ちでは。

 

できれば一生お世話になりたくない刑務所。

本を通してどんな食事をしているのか知ることができます。

本の中にいつくかレシピも紹介されてました。

自分で実際に作ることもできます。

「獄旨ドーナツ」美味しそうでした。

『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

 

宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」を読みました。

表紙に描かれているのが主人公の成瀬あかり。

 

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」

 

物語の冒頭のセリフ。

大津市唯一のデパート西武大津店に西武ライオンズのユニフォームを着て毎日通うという。

ローカル放送局の中継に合わせて。

そもそも何のために。

営業最終日はどうなるのか。

 

うちの近隣にあるデパートも今年の7月に閉店します。

子供の頃から行っていたデパート。

西武大津店の閉店前のようすを重ね合わせながら読んでました。

 

本は6本の短編で構成されてました。

ある時は幼馴染とM1に出たり、突拍子もないことを思いついては行動に移す成瀬。

溢れる滋賀愛。

小学生の卒業文集に書いた将来の夢は「200歳まで生きる」

ぶっ飛んでます。

 

今回の物語では成瀬の高校時代まで描かれてます。

成瀬のキャラクターに惹かれました。

成瀬がその後どんなことをするのか知りたい。

“成瀬シリーズ”の続編「成瀬は信じた道をいく」が発売されたようです。

早速読んでみます。

『2週間で体が変わるグルテンフリー健康法』溝口徹

 

溝口徹さんの「2週間で体が変わるグルテンフリー健康法」を読みました。

 

先日、前の晩がうどん、翌日の昼がラーメン、その晩がパスタとたまたま麺類が3食続いた時に下痢になりました。

最後のパスタを食べてから1時間後くらいから何度もトイレに。

そのお店のパスタは昔から食べてて、普段はなんともないのですが。

ひょっとして小麦続きがよくなかったのかなあと。

 

グルテンは腸の粘膜を荒らす。それによってアレルギーはもちろん、頭痛、腹痛、便秘、下痢、肌荒れから、精神疾患にまで影響している可能性があるのだ。

 

やはり小麦(グルテン)はお腹に悪い。

連続して小麦を食べたので、一時的にお腹の粘膜が荒らされてしまったようです。

その後は通常の食事に戻したので下痢はすぐに治りました。

 

以前にテニスのジョコビッチ選手の本が話題になりました。

今は世界のトップに君臨してますが、その前は原因不明のコンディション不良で成績が悪かったという。

グルテンフリー(小麦断ち)してからのパフォーマンスはみなさんご存知の通り。

 

2016年に自分も試しに、ゆるいグルテンフリーを実践してみました。

パン、麺類といった分かりやすい小麦製品は止めました。

原料の一部に含まれているものは分かりにくいのでOKにして。

1年続けて体重が5kg減りました。

健康診断でお医者さんに褒められたのが嬉しかったです。

 

その後、今度は糖質制限にチャンレンジしてみましたが、早々に挫折。

せっかく減った体重が戻ってしまいました。

 

グルテンやカゼインで怖いのは、麻薬のような中毒性があることだ。

 

カゼインとグルテン由来のグリアジンのアミノ酸配列をそれぞれ見てみると、「トリプトファン」「フェニルアラニン」などの間に、「プロリン」というアミノ酸が並んでいる。実はその配列が、モルヒネそっくりなのだ。

 

美味しいパンやラーメンを食べるとなんともいえない幸福感に包まれます。

そしてその幸福感を何度でも味わいたくなります。

それもそもはず。

化学的な組成がモルヒネと似ているのだから。

極論すると、小麦は合法的な麻薬のようなもの。

 

牛乳及び乳製品に含まれる「カゼイン」も良くない。

学校給食だと、パンを食べながら牛乳を毎日飲んでました。

欧米人と違って、日本人の多くは乳糖不耐性。

日本で牛乳の悪口を言いづらいですが、そんな積極的に飲むべきではない。

 

8年ぶりにゆるめのグルテンフリーを始めてみます。

自分はお米も好きなので、食材の置き換えはなんとかなるでしょう。

お米も糖質なので食べ過ぎは良くないですが。

『はいどう!1』桑佳あさ

 

桑佳あささんの「はいどう!1」を読みました。

女子高生2人が“廃道”を探索する物語。

その設定が気になって書店でジャケ買いしました。

 

「コミックキューン」で連載されている作品。

想定読者はほぼ女性。

漫画に登場するキャラクターがかわいくて、廃道を探索する気分を味わえます。

 

監修は廃道のスペシャリスト、ヨッキれんさん。

第1巻は関東圏に実在する廃道で、誰でも実際に行くことができる場所を紹介されてました。

 

自分は道路が好きでCBCで放送されている道路バラエティ「道との遭遇」は毎週見ています。

酷道はたまに走ることはありますが、廃道は門外漢でした。

今は人の記憶から消えた廃道をめぐり、現地で当時の歴史に触れる場面を見てると、廃道のおもしろさが分かってきました。

 

道との遭遇で廃道を紹介する道マニアは女性。

直近の放送で廃道を紹介した新しい道マニアも女性でした。

昔は道路はちょっと変わったおじさんの趣味かと思ってたらそうではないようです。

道路愛好家は年齢性別を問わずいることに驚き。

 

廃道マニアの方、なんとなく興味がある方にもおすすめ。

『やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣』立花岳志

 

立花岳志さんの『やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣』を読みました。

MAX105キロあった体重から27キロのダイエットに成功した立花さん。

運動、食事、睡眠、当たり前のことを変えれば、当たり前に体は変化していく。

その実践が難しい。

 

自分の課題は食事。

糖質の過剰摂取。

甘いものがなかなかやめられません。

 

知識としては知っている内容が多かったですが、ブロガーらしく分かりやすい文章で読みやすかったです。

 

本の中で一番共感したのは“休日は大自然の中に身を置く「癒やし」を”の章。

 

私が自然豊かな場所で暮らすようになって強く感じることは、美味しい空気と水、騒音の少ない環境、そして海、山、森などに触れることが、生身の生き物である人間には必要なのだということです。

 

立花さんは鎌倉の海から徒歩1分の場所に住んでいるという。

立花さんのSNSの投稿を見てると、海沿いの写真とランニングの投稿が多い。

日々、綺麗な海を眺めながら走るの気持ちいいだろうなあ。

 

自分の場合の癒しは山です。

海はないけど山はそこら中にあるとこに住んでます。

休日はなるべくどこかの山に登るようにしてます。

ストレスフルな日常ですが、山を歩いてると心が浄化されていくのを実感します。

日中に何時間か歩くと、夜は寝つきも良く熟睡できます。

まさに身体と心に良い習慣。

 

土日に川へ行くとキャンプをしている方も多い。

アウトドア系YouTuberのチャンネルも人気。

普段都会的な暮らしをしている方ほど自然の癒やしの力に気づいているのでしょう。

人によっては釣りが合うかもしれないし、近くの公園を歩くだけでも違ってきます。

休日は大自然へ。

『作家の収支』森博嗣

 

森博嗣さんの「作家の収支」を読みました。

森さんといえば「すべてがFになる」を始め多数のミステリー作品を発表。

エッセイも好きです。

 

某国立大学の助教授を務めながらよくあんなに作品を量産できるのか不思議な存在でもありました。

作家の収支では、助教授時代のお給料から作家としてのお財布事情まで具体的な数字で生々しく公開されてます。

 

僕は小説を読む趣味がない。もちろん、小説を書くことを趣味にしたことも過去に一度もない。遊びで書いたことが一度もない、といっても良い。練習で書いたこともない。最初の一作から、仕事(バイトぐらいの感じだったが)にするつもりで書いたのだ。そして、それを出版社へ送ったところ、幸運にもあっさり作家になれた。

 

小説を読まずに小説を書いたら作家になれたという。

まさに天賦の才。

羨ましい限り。

 

ブログを書いてる者として気になるのが「ブログだけで年収1000万」の章。

読んでみたら、自分のブログを開設したのではなく「WEB ダヴィンチ」のブログ連載の原稿料とそれを出版した時の印税を併せて1000万円でした。

その原稿料は300文字で5000円。

文字単価16.6円。

WEBライターの文字単価が1円、2円で有料案件と言われているぐらいなので人気小説家になると単価がぐっと上がります。

 

1000文字くらいの原稿を毎日15分くらいで書いていたという。

1000文字書こうとすると、自分だと1時間くらいはかかります。

そんなスラスラと文章が出てきません。

 

森さんの爪の垢でも飲むつもりで読んだのですが、自分の弱小具合を見せつけられました。

森さんのファンの方、作家の収入はどんな感じなのか知りたい方は読んでみては。

『三度目の殺人』是枝裕和・佐野晶

 

小説版の「三度目の殺人」を読みました。

以前に映画は鑑賞済み。

久々の物語面白かったです。

 

裏表紙のあらすじ。

弁護に「真実」は必要ない。そう信じ、勝利するための“法定戦術”を追求してきた弁護士・重盛。しかし、ある事件の被疑者・三隅は、供述を二転三転させ、重盛を翻弄する。そして次第に明らかになる、三隅と被害者の娘の関係。本当に裁かれるべきは、だれか。心の底から「真実」を求め始める重盛の前に浮かび上がるものとは。

 

三度目の殺人は司法の闇がテーマになってます。

今まで自分は裁判所に行ったこと、弁護士に会ったこともありません。

テレビや新聞でのイメージのみ。

 

物語に度々出てくる“どんな絵を描くか”という表現。

福山雅治さんが演じていた重盛弁護士も何が真実かよりどんな絵を描くかが重要。

警察での厳しい取り調べで自白を強要され、本当は無実なのに長年収監されたり死刑になった方がいるかもしれません。

お金持ちが腕の良い弁護士を雇えば、有罪が無罪になっているかも。

 

最近テレビで流れているニュースだと、自民党のパーティ券問題。

自民党幹部は立件されず、末端の議員は立件。

トカゲの尻尾切り。

“赤信号みんなで渡れば怖くない”でみんなで悪いことをやっていたはずですが、なんで検察の捜査に差が出るのか。

忖度なのか。

司法の闇を感じるニュースでした。

 

物語の後半で真実に目を向け始めた重盛弁護士。

一体何が正解だったのか。

ラストはいろいろと考えさせられました。

『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』垣渕洋一

 

垣渕洋一さんの「そろそろ、お酒やめようかな」と思った時に読む本を読みました。

中田敦彦さんのYouTube大学でも紹介されていた本です。

 

自分は春夏は缶ビール350mlを週に2〜3回飲む程度。

秋冬はまったく飲みたいとは思いません。

その気になれば自分の人生からお酒がなくなっても困らない気がします。

 

先日、以前に自分が読んだことがある本の著者が食道がんで亡くなりました。

アルコール度数の高いウイスキーを毎晩飲んでいたという。

ロシア人男性の平均寿命は64歳。

ウォッカを飲む習慣が影響しているのは間違いありません。

 

本によると、お酒は精神的な高揚はもたらすものの肉体的にはデメリットしかないという。

会社で嫌なことがあった時にビールを飲むと確かに気分が晴れてきます。

寝つきは良いけど夜中に目が覚めてトイレに行きたくなります。

深い睡眠を妨げるお酒。

 

昔からよく聞く「酒は百薬の長」

実はこれもデタラメ。

 

起源ははるか昔、西暦8年から20年ごろに中国を支配した「新」の王莽という皇帝が発した言葉です。この皇帝は財源として酒税を創設し、その際に消費を促進するために、以下の文句を民に宣布したものと言われています。

 

宣布に出てくるのが“酒百薬之長”

元々は酒税を徴収するためのキャッチフレーズだったことに衝撃。

2000年にも渡って人々に影響を与えています。

 

まだこれといったお酒の影響が出てない人も本を読んでお酒のデメリットを理解してやめた方が良い。

やめるための方法として、宣言する、記録を残すなどの方法があるようです。

自分もこれを機にお酒をやめることを誓います。