やまさんの読書ブログ

やまさんが読んでおもしろかった本を紹介

『イーロン・マスク上下』ウォルター・アイザックソン

 

イーロンマスク初の公式伝記を読みました。

上下巻で910ページのボリューム。

途中休憩を挟みつつ読みきりました。

 

イーロンマスクについて詳しくは知りませんでした。

“電気自動車作ってる人”ぐらいのイメージ。

急に自分と関わってくるようになったのは、ツイッターの買収。

自分はツイッターのヘビーユーザーなので、イーロンマスクがCEOになってどうなっていくのか心配でした。

 

伝記を読んでいくと彼の家庭環境、生い立ち、性格、電気自動車だけではなく、宇宙事業、AIなどとんでもないフィールドを開拓している方だと分かりました。

 

マスクは最初から過酷な仕事人だった。ワークライフバランスなど花も引っかけない。Zip2でもその後の会社でも、昼間はもちろん夜もほとんど仕事ばかりしているし休みは取らない。周囲にも同じことを期待する。

 

𝕏でのマスク氏の投稿だけでも伝わってきますが、彼は常軌を逸したワーカーホリック。

自分だけでなく他の写真も同じことを要求する。

ツイッターの買収後、マスクの要求通りに働けない人材は躊躇なく解雇。

しばらくの間、𝕏の通信障害があったのは人員を減らし過ぎたのか。

自分が働くのは絶対無理です。

解雇される前にこちらから辞めます。

 

「火星を開拓する。人類を複数惑星にまたがる文明にすることを人生の目標にしたんだ」

 

マスク氏の目標は火星の開拓。

そのためのスペースX。

なぜ火星なのか本に書かれてました。

一見荒唐無稽なようなまじめに地球の未来のことを考えています。

 

火星の開拓がマスク氏が生きている間に実現するのかどうかは正直分かりません。

次々に打ち上げられる小型衛星「スターリンク」

先の能登半島の地震で携帯電話の通信不能状態が続いています。

地上に設置する基地局ではなく、衛生を通して通信できるようになれば災害時でも安心。

電気自動車で開発されているバッテリーやソーラーパネルの技術も電力の確保に役立つのでは。

 

宇宙事業をきっかけに人類に良い副産物が生まれる予感がしました。

自律運転であれオプティマスのようなロボットであれ、ChatGPTのようなロボットであれ、AIの成功には膨大なリアルタイムデータの収集・解析が欠かせない。そして、マスクは、そういうリアルタイムデータがとめどなく湧く泉をふたつも手にしている。自律運転者の動画と、毎週何十億件も投稿されるツイートだ。この会議で、マスクは、ツイッターのデータ処理用にGPUチップを1万個と大量に買い付けたと語っている。

 

今話題になっている ChatGPT。

OpenAIの設立にマスク氏に関わってたことを本で知りました。

アルトマンとケンカして離れていったことも。

マスク氏が執拗にツイッターの買収にこだわっていたのは、膨大な投稿データが欲しかったから。

ツイートをベースにしたAIを開発しているという。

この先の展開から目が離せません。

 

イーロンマスクに興味のある方、この先10年、20年のテクノロジーがどの方向に進んでいくのか知りたい方は読んでおいた方が良いです。