田部井淳子さんのエッセイ「人生、山あり“時々”谷あり」を読みました。
映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」の原案本。
本は田部井さんが亡くなる1年前に書かれています。
映画には出てこなかったエピソードや実際の裏側が分かって面白かったです。
映画を鑑賞した方、登山好きの方におすすめ。
巻末の解説は映画で天海祐希さんが演じていた新聞記者・北村節子さん。
田部井さんがエレベスト登頂したのは1975年(昭和50年)
当時の女性はできるだけ良いとこにお嫁に行くのが当たり前の時代。
専業主婦も多かった。
旦那と子供を残して山へ行く。
近所の目も大変だったのでは。
本には夫である田部井政伸さんとの出会いも書かれてました。
夫も“岩登りの田部井”と称される程の山の達人。
山を理解する夫の応援があったからこそ達成できた偉業。
「エレベストには、まだ女性は登っていない。俺が行くより、君たちが登ったほうが価値がある」と言って、全面的に協力してくれたのです。
余命3ヶ月のがん宣告を受けてからも落ち着いてポジティブだった田部井さん。
そんな田部井さんも急死に一生を得る危機がありました。
映画に出てきたエレベストとは違う山での雪崩事故。
クレバスの中に吸い込まれる寸前。
誰よりも山の美しさだけでなく怖さも知っている。
大自然の前では人間はちっぽけな存在。
がんになっても達観だったのでは。
晩年は近隣の小さな山に登りつつ、山の楽しさを伝える活動を続けてこられました。
自分も縁があって登山が好きです。
田部井さんのようなスケールの大きな山には登れません。
地元にある山の魅力を伝えていきたい。
近隣の映画館で上映していたらぜひご鑑賞を。
