池井戸潤さんの「俺たちの箱根駅伝」を読みました。
個人的には2025年上半期に読んだ小説の中でぶっちぎりで面白かったです。
箱根駅伝ファンの方におすすめ。
毎年正月の風物詩となっている「箱根駅伝」
我が家のテレビは箱根駅伝の放送がつきっぱなしでお雑煮やおせちを食べ親戚を迎えたりしてます。
正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競争」
参加できるのは関東学連に加盟している大学のみ。
ローカル駅伝大会。
日本テレビがドラマチックに放送し、若いランナーは箱根で走ることに憧れるので箱根で走れそうな大学へ進学する。
大学側も有望な選手をスカウトする。
関東ローカルとはいえ、実質的には日本一を決める駅伝大会。
他の駅伝の走行距離が10km程度なのに対して、箱根は全員が20km以上、ハーフマラソンと同じような距離を走ります。
コースも5区は山上り。
当日何が起きるか分からない要素が多い。
本は上巻が箱根駅伝の予選会から本線まで。
下巻がまるっと1冊本選を描いています。
物語の主人公は学生連合。
予選会で本選に出場できるのは上位10大学のみ。
落選した大学の中から優秀なランナーを集めたチーム。
かつては川内優輝さんも学生連合の選手として走ったことがあります。
学生連合の記録は公式記録としては残りません。
レースでも下位の方で走っているので、テレビにあまり映らないく、正直学生連合の印象がありません。
そんな“寄せ集め”チームが箱根駅伝で3位以上を目標にするという。
チームを率いるのは明誠学院駅伝チームを率いることになったOB・甲斐。
学生時代は華々しい活躍をするも、卒業後は商社マンになり陸上から離れていた人物。
物語は駅伝チームとテレビ局の2つの視点を描きながら進んでいきます。
箱根駅伝に出場する選手一人一人にドラマがある。
1万メートルの持ちタイムが良くエースと称される選手が必ずしも活躍できるわけではない。
人より努力すれば必ず箱根で走れるわけでもない。
一部のエリート選手を除けば、多くのランナーにとって箱根駅伝が陸上人生の集大成になります。
テレビで全国放送され育ててくれた両親も見ている。
大学生活を終えると社会人として活躍する。
作者は全区間歩いて取材したのかというぐらい各区間の描写がリアルでした。
箱根駅伝のガイドブック的な読み方もできます。
自分は凡庸な体育の授業の中でも持久走は得意でした。
大人になってからマラソンを趣味にしていた時期もあります。
箱根駅伝に対する思い入れも強い。
学生が箱根駅伝で走ることを目指して頑張ってきた経験はその人にとって良い財産になるのでは。
一方で、箱根駅伝でスターとして活躍しながら実業団へ進むとぱっとしない選手もいます。
最終的な目標がフルマラソンであるなら、箱根で燃え尽きるわけにはいかない。
小説はとにかく熱かった。
無性に箱根駅伝を見たくなりました。
2025年の予選会は10月18日(土)
夏の頑張りが秋に実を結ぶのか。
