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『職業としての小説家』村上春樹

 

村上春樹さんの「職業としての小説家」を読みました。

村上さんの自伝的エッセイ。

自分は小説を書こうとは思いませんが文章を書くことは好きです。

ブロガーさんなど何かを書いている人にも得られることが多いのでは。

 

村上さんは元々小説を書いていたわけではありません。

ジャズ喫茶を経営されていて、ある時神宮球場に野球を見に行った時にふと小説を書きたくなったと。

その時の天啓を引用すると、

 

その時の感覚を、僕はまだはっきり覚えています。それは空から何かがひらひらとゆっくり落ちてきて、それを両手でうまく受け止められたような気分でした。

 

完成した作品が「風の歌を聴け」

 

小説を書き始めたのが20代後半。

ただ若い頃から本はたくさん読まれていました。

膨大な物語が村上さんの中に蓄積されていったでしょう。

 

少しでも多くの物語に身体を通過させていくこと。たくさんの優れた文章に出会うこと。ときには優れていない文章にも出会うこと。それがいちばん大事な作業になります。

 

自分が目にする事物や事象を、とにかく子細に観察する習慣をつけることじゃないでしょうか。まわりにいる人々や、周囲で起こるいろんなものごとは何はともあれ丁寧に、注意深く観察する。そしてそれについてあれこれ考えをめぐらせる。

 

小説家になりたい人向けのアドバイス。

多くの本を読むことは基本中の基本。

物事を観察する習慣も意識して取り入れていきたい。

 

専業で小説家になってからの村上さんの生活はストイック。

朝からぶっ通しで小説を書き、午後からランニングをする毎日。

今このブログを書いているのも朝。

知的な活動は朝が最適。

長期的に良質なアウトプットを継続するためには、整った身体のコディションが大切。

 

フィジカルな力とスピリチュアルな力は、いわば二つの車の両輪なのです。それらが互いにバランスを取って機能しているとき、最も正しい方向性と、最も有効な力がそこに生じることになります。

 

フィジカルとスピリチュアルの両輪はどの世界でも共通すること。

ランニングについて書かれたエッセイ「走ることについて語るときに僕の語ること」もおすすめ。

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