やまさんの読書ブログ

やまさんが読んでおもしろかった本を紹介

『走ることについて語るときに僕の語ること』村上春樹

 

 村上春樹さんのエッセイが好きです。

今回は『走ることについて語るときに僕の語ること』を久々に読み返しました。

毎日およそ10キロのランニングの欠かさず、毎年フルマラソンに出場されている村上春樹さん。

「健全な精神は健全な肉体に宿る」と言いますが、小説の執筆のためのメンタリティを、走ることで作り上げてきたのでしょうか。

村上ファンの方、ランニングを趣味にされている方におすすめのエッセイ。

基本的に走ることについて書かれたエッセイですが、小説を書くことについて一部触れられてます。

「小説家にとって最も重要な資質は何ですか?」という質問に対しては、いうまでもなく「才能」と答えています。

才能の次に必要な資質については「集中力」をあげてました。

一部引用します。

自分の持っている限られた量の才能を、必要な一点に集約して注ぎ込める能力。これがなければ、大事なことは何も達成できない。そしてこの力を有効に用いれば、才能の不足をある程度補うことができる。僕は普段、一日に三時間か四時間、朝のうちに集中して仕事をする。机に向かって、自分の書いているものだけに意識を傾倒する。ほかに何も考えない。ほかに何も見ない。

村上さんは午前中に集中して執筆し、午後に走李、夜は早く寝るライフスタイル。

なんとなく小説家というと、普段は飲んだくれていて、破天荒な生活を送ってそうなイメージがありあすが、村上さんはストイック。

健全なライフスタイルで肉体を鍛え続けているからこそ、長期間に渡って質の高い作品を生み出し続けられているのです。

我々凡人がだらしない生活を送っていては、何も生まれてきません。

頭が冴えている朝にこうして何か文章を書き、昼間はなるべく階段を利用し、夕方涼しくなったらウォーキングをするなどの節制が必要。